皆さんは「自立している女性」というと
どのようなイメージを抱きますか?
きっと多くの人は、強い女性とか、
バリキャリウーマンとか、
一人で頑張っている女性を
イメージするんじゃないかなと
思います。
でもね、私の思う
「自立している女性」というのは
それとはちょっと違うんです!
本当の自立している女性って
「自分のできないことを
わかっている女性」だと思うんですよね。
みんなのイメージする
自立している女性=
バリキャリウーマンとか、
勝気で強い女性って、
「そこまで頑張らなくても…」とか
「本当はそれ、
あなた苦手なことじゃない?」
みたいなことまで自分一人で引き受けて、
バリバリやっているイメージでしょ?
でもね、それって
「美しい自立」ではないのよね。
自分のできないことを
わかっている女性は、
できない部分はまわりに
頼ることもできるし、
人にお願いもできる。
それこそが「美しい自立」だと
私は思うんです。
〝自分一人で生きていくこと〟と
〝自立〟って違うんだよね。
人の力を頼らないで
自分一人で生きてること
=自立ではないということを
知っておいて欲しいんです。
想像してみて。
世の中に、
本当に一人で生きている人って、
一人もいないんだよね。
だって、今住んでいる家だって
誰かが建ててくれたものだし、
みんなが食べるご飯だって
誰かが育ててくれたもの、
作ってくれたものでしょ。
会社に行くまでの電車やバスだって、
誰かが運転してくれている
ものじゃない?
この社会で
自分一人で生きていくことって
できないんですよね。
だから40代になったら
「私は一人で生きている
わけじゃないんだ!
みんながいて私もいるんだ」
ということを頭に入れながら
生きてほしいんです。
だからといって、それは
「私がいなくたって社会は変わらない」
みたいに、
自分をなくしてという意味では
ありませんよ。
社会は、
一人一人の集合体。
そこでみんな自分のできることをやって、
社会を作り上げているんです。
これを理解しておかないと
「私は一人で生きていきます。」
「誰にも頼らず生きていきます」
なんて言ってしまう強気な女性になるか、
「私なんて必要ないんだわ...」と
マイナス要素が強い女性になるかの
両極端になってしまうんですよね。
これって美しくないでしょ?
私が思う「美しい大人の自立」はね、
まず自分を認めること。
そして、自分の存在を社会の一員として
大切にすることだと思うの。
社会の一員としての自分も素晴らしい。
そして私は私で素晴らしい。
この二つのバランスが大切で、
「私」だけを大切にするのではなく、
社会とも上手に
向き合っていくのが大切だなって思んです。
最近は、アドラー心理学のような
心理学ブームがきています。
心理学は自分の心と向き合う、
相手の心と向き合うという、
個と個で向き合うことを
大切にする学問だから
「私らしさを大切にしよう」とか
「自分の本心と向き合おう」みたいなことが
たくさん書かれていて、
それを実行しようとしている人が
たくさんいます。
でもね、私らしく生きることと
社会の一員として働くということを
一色単にしてしまう人がいるんだけど、
それは別物ですよ。
私が専門としている社会学は
「どう社会の中で
生きていけばいいのか」とか
「社会とどう上手に
関わっていけばいいのか」など、
対社会に対して
どういうコミュニケーションを
とっていくのかを学んでいく学問です。
心理学は自分とのコミュニケーション。
そして、社会学は社会と向き合う
コミュニケーション。
自分と向き合うときは
〝私らしさを大切に〟でいいんだけど、
社会(学校、会社や職場)などに出たときは
「社会と向きあえる自分」
になって欲しいんです。
特に40代の成熟した女性は、
自分、自分ではなく、
社会とも上手に向き合うことができる
女性になって欲しいなって。
生まれてから10歳くらいは、
親や家族が全てだったじゃない?
それが10歳から20歳は、
学校という組織に入って
「自分ってなんだろう」ということを
考えるようになります。
そこで「私」という
アイデンティティが
形成されていくんですよね。
20歳から30歳くらいは、
社会に出たばかりだから、
覚えることがたくさんあったり、
スキル磨きが必要になったりと
仕事で頭がいっぱいいっぱいの時期でしょ。
30歳からは、
組織の中で管理職になったり、
お金の余裕もできたり、、
仕事のやりがいを感じて
一番の頑張りどき。
それが40歳くらいになると、
仕事も慣れたし、お金もあるし、
全てひと段落して
「次の自分探しを始めようかな?」と
思いはじめる
第二の成人式がやってきます。
でもね、40歳で
自分ばっかりと向き合っている女性は、
厳しい言い方だけど
美しくないのよね。
40歳で「私らしさ」を
追い求めることは、
美しい40歳ではないと
私は思うの。
40歳になったら、今度は
「私は!」「私は!」を卒業して、
周りの人へ感謝の気持ちを持ったり、
人に感謝される、喜ばれる
コミュニケーションをとったり、
人とどう繋がって
信頼関係を築いていくのかなど、
社会と上手に
つながっていくことに
視野を広げていって欲しいんです。
10代の頃の自分探しと、
40代の自分探しは違うからね。
「自分磨き」
「自分を愛する」
「私らしく」
「本当の自分」
そんなことばっかり考えている
40代は美しくないわ!
「私探し中」とか言って
スタバ片手の自撮りを
インスタに載せるとか・・・
正直やめて欲しいのよ。
学生がやっているようなことをするのは
もう卒業して!
40歳になったら、
マチュアな女性になって欲しいの。
未熟を楽しむことはやめて、
20代が憧れるような
「こんな40歳になりたい」と
思われるような、
憧れられるような女性になることを
目指して欲しいんです。
40代になったら
「私は」
「私は」
「私は」は
もう卒業しませんか?
自分と、社会と、その両方で
うまくコミュニケーションを取れる
女性になることこそが、
美しい自立だと思います。
男でもない女でもない
中間な私ですけれども、
僭越ながら言わせていただきました。